AD
義妹は口数が少なく、物静かな女性でした。
色白で髪は漆黒でとても女らしく見えたものです。

わたしよりも2つ年下だったのですが年上に思えました。
初めて会った時、彼女はすでに母親だったからかも知れません。

ajisai3.jpg

AD


彼女は男の子2人を育てながらも
会うたびにいつもスカート姿だったし
子どもに大きな声をあげるのを見たこともありません。

やんちゃな次女のコスプレ娘に
振り回されイライラしていた頃のわたしは
彼女に尊敬の念さえ抱いていました。


ぶっちゃけ彼女は出来ちゃった婚でした。
21歳で長男を産みました。

義父母たちは早すぎると反対しました。
相手のS夫さんはサラリーマンではなく
大学時代の友人と会社を立ち上げたばかりで
社会保険などもなかったことも大きかったろうと思われます。

AD


説得に耳を塞いで
一人でも産むからと言い張る彼女に
義父母は結局折れました。
「本当に頑固なんだから。」
ぶつぶつとお義母さんはよく愚痴っていました。

誰に似たのかしら?
わたしから見たら義父にそっくりです。
義父も見た目はおっとりと寡黙な人だけれど
時に驚くほど頑固な一面を見せます。



2人のために部屋を探し、
最低限の家具を揃えたのは義父母でした。
S夫さんは学生時代から一人暮らしをしていましたが
部屋は古くて狭く
電化製品や家具などろくにないまさに貧乏学生の部屋でした。

S夫さんのご両親も市内で2人で住んでいましたが
商売をたたみ夫婦の生活で手一杯の様子で
「もう息子は大人なので。」
と反対もせず、援助もせずとの対応だったようです。

そんなこともあって
お義母さんはS夫さんのことを
あまりよく思っていません。
それはいつも言葉の端々に感じられます。

しかも
S夫さんはお休みは日曜のみで
月曜~土曜日は朝から夜遅くまで仕事ばかり。
子どもは義妹一人で育てたようなものでした。

けれど彼女は
S夫さんの愚痴を口にすることは一切ありませんでした。
実家へ帰るたび
B型夫のマイペースっぷりを愚痴っていた私、
ここでもちょっと反省。



わたしはS夫さんが
悪い人でもいい加減な人でもないと思っています。
サラリーマンをしたことがないので暢気に見えるのは確かかも。
けれど話をすると気さくで裏表のない実直な人です。

実際、
結婚した頃は収入も不安定で、
ちゃんとした社会保障さえありませんでしたが
今では友人と共同経営していた会社は大きくなり
S夫さんは立派に小さいながらも会社の役員におさまっています。

関連記事
  • このエントリーをはてなブックマークに追加